
こんにちは、はるです。元々理学療法士として勤務していましたが、2016年に独立し整体院を開業しました。
今回は、当院にて2カ月前に導入した回数券制度の効果や実績についてお話します。
結論からいうと、回数券の導入によって新規顧客のリピート率が上がり、先月の月収は過去最高の130万となりました。
本記事では、
- 当院の回数券の仕組み
- 実際の購入率と導入後の収益
- 回数券のメリットとデメリット
について解説しています。
これから整体院の開業を考えている方、新規顧客のリピート率を上げたい方は、是非読んでみてください。
私の開業後の収益については、「開業後3年間の収益を公開。2年目で年収700万を突破!」にまとめています。
回数券を導入した経緯
今回、なぜ回数券を導入するに至ったのか。
その理由は大きく2つあります。
- 新規顧客の離脱を防ぐ
- 施術の効果を実感してもらうため
まず当院の経営面の課題として、「新規顧客の離脱を防ぎ、リピート率を上げる」という点がありました。
というのも施術方針として、最初の1~3回で症状の軽減を、4~6回目でより深い根本的な問題を取り除き、再発予防に努めたいと考えているからです。

肌感覚としても、本当に施術の効果を実感できるのは5~6回以上通われた患者さんが多いですね。
経営的な観点だけでなく、患者さんの症状の治癒を考えた上でも、初回で終わってしまうのは避けたいところです。
ちなみに、それまでの新規顧客リピート率(2回目の予約を入れる確率)は65%。
つまり、この数字を上げるために回数券を導入し、1回あたりの単価を下げることで新規顧客の離脱を防ぐというのが主な目的です。
リピーター獲得の戦略については、「整体院運営におけるリピーターの作り方。ファンが生まれる条件とは?」でも詳しく解説しています。
当院の回数券の仕組み

今回導入した回数券制度の詳細について説明します。
料金プラン
当院の通常料金は、一回5,300円です。
回数券を購入すると、以下のように料金が割引になるというシステムになっています。
- 10回券→48,000円(通常53,000円)5,000円オフ
- 6回券→28,800円(通常31,800円)3,000円オフ
- 3回券→14,900円(通常15,900円)1,000円オフ
その他のルール
その他のルールとしては、以下のように設定しています。
- 有効期限はなし
- 他者との併用は禁止
- 回数券を忘れた場合は無効
- 回数券を紛失した場合は、再発行料200円
導入直後、月収が100万を超えた

実際の購入率
2019年10月より開始した回数券制度ですが、現在までの回数券購入率は以下の通りです。
新規顧客と10回以上来院しているリピーターに分けて算出しました。
- 新規顧客:76%
- 10回以上来院しているリピーター:40%
新規顧客については、回数券を購入せずに2回目以降の来院をしている方もいるので、リピート率でいえば80%以上と思われます。
導入前の新規顧客のリピート率は65%だったので、大幅なアップです。
少し意外だったのは、リピーターの方の購入率が思ったよりも低かったこと。
一度に支払う額が多いせいか、回数券にあまり興味を示さない方も多かったですね。
回数券の内訳
続いて、実際に購入された回数券の内訳について、新規顧客とリピーターそれぞれでまとめました。


新規顧客、リピーターともに10回券を購入される方が圧倒的に多いですね。
一度に支払う金額は高いものの、割引率の大きさがポイントとなっているようです。
先月の収益
収益についてですが、回数券を導入した10月の売上は130万でした。
もちろん過去最高の収益です。
ただ、お気づきかと思いますが、この収益の増加は回数券の前払いによるものなので、初月は多くて当たり前です。
特にリピーターを含め、想像以上に10回券を購入される方が多かったので尚更ですね。
とはいえ、月収100万を超えたのは開院以来初めてなので、ちょっとびっくりしています。

ちなみに、今月の月収は45万くらいになりそうです。
・関連記事≫整体院で新規集客する具体的な5つの方法【顧客が集まる仕組みを解説】
経験したわかった回数券のメリット・デメリット

回数券制度を始めて2カ月。
実際にやってみて感じたメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- 「回数券購入=通ってもらえる」という安心感がある
- 新規顧客のリピート率が上がる
- 施術回数を重ねることで症状の改善率も上がる
- 通院歴の長いリピーターからは、1回あたりの単価が安くなるため喜ばれる
私としては、やはり通院が約束されるという意味での安心感は大きいですね。
回数券導入前は、毎回「次の予約は入れてもらえるだろうか」という不安が少なからずあったので。
こういうことを言うと、
- 結局は自分の利益のため
- 患者ファーストじゃない
と思われてしまいそうですが、独立した以上は経営が成り立たないと意味がありません。
通院してもらうことで症状の改善率も上がるので、経営的にも顧客満足度的にも回数券の効果は大きかったといえます。
デメリット
- 患者は一度に大きな額を支払うことになる
正直、経営者側のデメリットは思いつきません。
患者にとっては、一回に支払う額が大きいため、そこに抵抗を感じる人もいるようです。
特に新規顧客にとっては、まだ信頼関係も浅いため、ハードルが高く感じるかもしれません。
開院当初から通われている超常連さんであっても、回数券を購入されずに毎回通常料金を払われる方もいます。
長期的にみると回数券の方が絶対にお得なのに、です。

ただこのデメリットに関しては、回数券を使う以上は避けられないですね。
回数券制度を導入して感じたこと

回数券制度のポイント
さいごに、回数券制度を導入して気付いたことをお伝えします。
それは、顧客に回数券を購入してもらうためのポイントは「料金」ではなく「割引率」だということです。
例えば、
- A:通常50,000円⇒45,000円 5,000円オフ
- B:通常65,000円⇒50,000円 15,000円オフ
上記の2つの料金設定があった場合、顧客が買いたくなるのはどちらだと思いますか?
答えは、Bです。
人は実際の料金よりも、割引率(お得感)で購買意欲を掻き立てられるのです。
今回の反省点
上記を踏まえると、「料金表示をもう少し工夫すればよかった」というのが今回の反省点です。
回数券制度を導入したのがちょうど消費税増税のタイミングだったので、
- 通常料金は5,300円→5,400円に値上げ
- ただし回数券を購入すると
- 10回券→48,000円(通常54,000円)6,000円オフ
- 6回券→28,800円(通常32,400円)3,600円オフ
- 3回券→14,900円(通常16,200円)1,300円オフ
上記のように通常料金を値上げすると、その分回数券の割引率が上がるので、よりお得感が増しますよね。
たぶん、次回の増税時はこの作戦でいくと思います(笑)。
以上、回数券導入の効果について書きましたが、まだ始めて2カ月の段階なのでもう少し様子をみてみます。
整体院を運営されている方は、是非参考にしてみてくださいね。
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