
- 整体院のリピーターを増やしたい
- リピーターになってもらうには具体的に何をすればいいの?
- 患者さんの信頼を得るにはどうしたらいいんだろう
こんなお悩みを解決します。
私は元理学療法士で、現在は個人事業主として整体院を運営しています。
事業の経営を安定させるには、ファンとしてお店を愛してくれるリピーターの存在が欠かせません。

2019年の年収は600万円を越える見込みですが、顧客の半数近くが常連客であるリピーターの方々です。
関連記事≫【理学療法士の独立】開業後3年間の収益を公開。2年目で年収700万を突破!
- リピーターの獲得が必要な理由
- リピーターが生まれる条件
- 整体院におけるリピーターの作り方
これから整体院を開業しようと考えている方、リピーターが増えずに悩んでいる方は、是非参考にしてみてくださいね。
なぜリピーターの獲得が必要なのか

私は、事業を長く続けたいのであれば、新規顧客の獲得よりもリピーターを作ることに注力すべきと考えています。
理由は以下の2つです。
- リピーターが売上を支えてくれる
- リピーターがさらなるリピーターを作ってくれる
リピーターが売上を支えてくれる
下図は、私の整体院の顧客を来院回数で区分けした比率です。

便宜上、「10回以上来院されている患者」をリピーターとすると、その人たちが全顧客の半数近くを占めていることがわかります。
収益でいえば、5回以上来院されている患者が売上の8割近くを支持しています。
ここで、「パレートの法則」あるいは「20:80の法則」について説明しましょう。
全顧客の上位20%が売上の80%を生み出している。全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているということ。
つまり収益を伸ばすためには、売上の大半を支えてくれる2割のファンの獲得に尽力すべきということですね。
新規獲得も大事ですが、お店を愛し支えてくれるリピーターはもっと重要な存在なのです。
リピーターがさらなるリピーターを作ってくれる
人は、自分が「いい!」と思ったものは親しい人に勧めたくなります。
整体院も例外ではありません。
- 辛い症状が劇的に改善した!
- 病院で手術を勧められたけど、ココの整体院に通ったら良くなった!
こんな体験をした人は、同じように困っている知人に対してクチコミで広めてくれます。
そしてクチコミには、以下の強みがあります。
- 広告費がかからない
- リアルな経験談であるためCMやチラシよりも信用がある
情報が溢れている現代において、知人のクチコミは最強の広告媒体なのです。
「リピーターになる→クチコミする→新たなリピーター誕生…」というサイクルを回すことが、経営戦略の重要なポイントです。
リピーターを獲得するためのアプローチ
整体院のリピーターが生まれる条件
整体院において、リピーターを作るために必要な条件は「結果」「人間性」「環境」の3つです。
- 結果:症状の改善度(効果が得られたかどうか)
- 人間性:整体師の人柄(信頼のおける人かどうか)
- 環境:院内の雰囲気(居心地のよい空間であるか)
これらのうちどれか一つでも欠けていたら、お店を支持してくれるファンを作り出すことはできません。

もちろん整体院である以上、顧客は健康になることを求めていますから、まずは「結果」が最優先です。
ただ、長期的に通ってくれるコアなファンを作るには、他の2つの要素も重要ということを忘れないでください。
リピーター獲得のプロセス
リピーターを獲得するには、「結果」「人間性」「環境」をベースとして、具体的な戦略を立てる必要があります。
イメージとしては、下図のような感じですね。

戦略としては、①リピーターを作る、②リピーターの支持を強くする、という2つのプロセスがあります。

大事なのは、リピーターを作って満足しないこと。
リピーターになってもらったら、さらにその支持を強くするためのアプローチをするということです。
それでは、実際の戦略について説明していきます。
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整体院におけるリピーターの作り方

まずは、リピーターの作り方についてです。
対象は、新規顧客と何回か来院している顧客ですね。
整体院の場合、
- 施術前アプローチ
- 施術中アプローチ
- 施術後アプローチ
の3つの分けて考えると対策が練りやすくなります。
施術前アプローチ
✓施術前アプローチの目的
施術前とは、以下のプロセスです。
- 顧客が整体院を認知する
- 予約する
- 来院する
この段階では、「会う前にいかに信用度を高めておくか」がポイントとなります。
「会わずにどうやって信用を得るの?」と思うかもしれませんが、例えばレストランを探しているとき、食べログのレビューが高ければ「評価がいいから行ってみよう」となりますよね?
要は、ホームページやブログなどの媒体を使って、体験する前から期待感を持ってもらうということです。
ネット媒体を使って、来院前から信用と期待感を獲得する
✓具体的戦略
具体的には、
- 整体師のプロフィール・経歴
- 整体院のコンセプト
- 過去の実績
を明記することです。
特に重要なのは、「どんな症状の人がどのくらいの回数で改善したか」という実績ですね。
「自分と同じ症状の人が、ここの整体で改善したんだ」と思ってもらえたら、一気に信用度は上がります。
集客については、整体院で新規集客する具体的な5つの方法【顧客が集まる仕組みを解説】でも詳しく解説しているのでご覧ください。
施術中アプローチ
✓施術中アプローチの目的
施術中とは、実際に患者さんを施術している時間であり、ここには問診も含まれます。
まず最初のポイントは、「顧客の訴えを傾聴し、何を求めているのかを知ること」です。
- とにかく今ある症状から解放されたい
- 心を休める場が欲しい
- 話を聞いて欲しい
- 効果的なセルフケアを知りたい
基本的には皆、健康になるために来院するわけですが、「相手が本当に求めていること」は上記のように様々です。
顧客が本当に求めていることを把握し、それに見合ったサービスを提供する
✓具体的戦略
顧客の満足度を高めるには、問診で聞き出した相手の欲求を満たすサービスの提供が必須です。
基本的な施術に加え、個々の需要に合わせた付加価値をつけていきましょう。
例えば、夫婦関係で悩んでいてストレスを溜め込んでいる患者がいたとしたら、施術をしながら相手の話を傾聴し、「ここでは全部吐き出していいんだ」と思ってもらうことが大切です。
その結果、患者にとっては単に体を診てもらう場ではなく、「何でも言える居心地の良い空間」としての価値が生まれます。

実際に私の整体院にも、話をしに来ているような患者さんは結構います(笑)。でも、相手としてはその会話も含めて当院を選んでくれているのです。
施術後アプローチ
✓施術後アプローチの目的
施術後のポイントは、「患者の不安要素を軽減し、また来たいと思ってもらえるかどうか」です。
施術後に体の状態や今後の方針を説明し、次回の予約を入れてもらえたらひとまずOKです。
相手の不安要素を軽減し、次回の予約を入れてもらうこと
✓具体的戦略
施術後にすべきことは、「丁寧な説明」の一点です。
- 今ある症状は体のどの部分に起因するのか
- 今日の施術内容
- 自宅で注意すべきこと(姿勢、生活習慣など)
最低限、上記については説明しましょう。
重要なのはここからです。
相手が本当に知りたいこと、不安に感じていることは、以下の2つ。
- この症状は通院することで改善されるのか
- その場合何回くらいかかるのか
この質問は本当に多いです。
正直、「そんなのやってみないとわかりませんよ…」というのが本心ですが、大切な患者様を前にそんなセリフは言えません(笑)。
一番いいのは、過去に診た同じような症例の経過を伝えてあげることです。
「〇〇さんと同じ年齢で腰痛があった人は、5回の施術でだいたい良くなりましたよ」と言うと、相手は「じゃあ私もそのくらい通ってみようかな」という気持ちになります。
リピーターの支持を強くするアプローチ

ファンであり続けてもらうために
定期的に来院するリピーターに対しては、ファンであり続けてもらうためのアプローチが必要です。
ただのリピーターではなく、「絶対に他店に流れないリピーター」を作るということですね。
そのために私が意識しているのは、以下の流れです。
リピーターを特別扱いする
→リピーターに喜んでもらう
→さらに気に入ってもらう
具体的には、
- 時間に余裕がある日は少し施術時間を延ばす
- 研修や出張に行った際はお土産を買ってくる
- 増税時に値上げするのは初診料だけにする(リピーターの料金は据え置き)
といったことを実践し、相手にも「私は大事にされているんだな」と伝わるように努めています。
大事なのは信用と共感
ここまで、整体院のリピーターの作り方について解説してきましたが、相手の深層心理にあるのは「信用」と「共感」です。
- 真摯に対応してくれて、料金以上の価値が得られるという信用
- 整体院のコンセプト、整体師の考えや説明に対する共感
この2つがなければ、いくら上記の流れを辿っても人は集まらないでしょう。
常に誠実さを忘れず、実績を積み上げ、長く愛される整体院を目指してくださいね。
✓本記事の理解を深めたい方には、以下の書籍を読むことをオススメします。
というか経営者は絶対に知っておくべき内容なので、読んでください。
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